桔梗(16年9月)

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16/9/2 北山緑化植物園 キキョウ

 

今年は、いつまで続くのかと思われた連日の猛暑でしたが、
9月になるとさすがに、時折涼しい風が吹いて
季節が移り変わってゆくのを感じます。

秋風が吹く頃懐かしく思い出すのは、「秋の七草」と言われる
ハギ、ススキ、キキョウ、オミナエシフジバカマ、クズ、ナデシコ
野の花たち。

先日、近くの北山緑化植物園に「秋の七草」を訪ねました。
ハギは満開にはまだ早く、オミナエシは枯れかけていたものの
園芸種の「桔梗」が元気でした。

最近「桔梗」は、野山ではほとんど見られなくなって、
絶滅危惧種になっているそうです。

「桔梗」の色は何ともいえない爽やかな紫系で、
色名を調べると、花の名が多い日本固有の色名は「藤色」ではなく
独自に「桔梗色」と呼ばれ、いっそう淡い紫です。
5枚の花弁は星形で可愛く、薄い花びらに濃い色の筋がはっきりと見えます。
蕾は風船のように閉じて膨らみ、だんだん割れて咲いてゆくので
英名ではバルーンフラワーと呼ばれているそうです。

欧米の人たちが野の花を、どのように感じるのかは分りませんが、
万葉集の頃に選ばれたと言われる「秋の七草」は千二百年を経た今も、
月や虫の音と共に、私たちの心に深く刻まれて、
移り変わる季節の中で愛でられているのではないでしょうか?

 

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