リンドウ(15年10月)
リンドウの寄せ植え
夏の暑さが去り爽やかな秋空が広がる頃、
澄み切った空の下でリンドウが咲き出します。
土の中からやっと伸びてきた10センチばかりの
茎の先に付く蕾はふっくらとして、
日が差すときだけ開く小さな杯型の花は、
控えめでおとなしいようでありながら
この季節にふさわしい存在感があります。
野山には、ハギ、ススキ、キキョウ、
オミナエシ、フジバカマ、ナデシコ、クズなどの
秋の七草が優しく咲き、
草むらには虫たちの声も聞かれる頃に重なります。
リンドウはもともとは野山で見られた花ですが、
最近はほとんど見かけることが出来なくなってきました。
先日、花屋さんでリンドウの青さに引かれてひと鉢を買い求めました。
自宅の庭に植えていたギボウシ、ツボサンゴ、コクリュウと
ハギ、コスモス、ケイトウ、アキランサス、アルテルナンテラを加えて
寄せ植えを作ってみました。
リンドウは日本で18種類、世界では400種類もあると言われています。
漢字では「竜胆」と書かれ、
これは漢方薬として有名な「熊胆」に匹敵するくらい苦いので
「竜胆」と名付けられたそうです。
私たちが「アメニティー2000協会」で保存活動をしている、
建築家ヴォーリズの建てた六甲山荘の庭は、
花や球根を植えるとイノシシが来て掘り返されてしまうのです。
もし、リンドウを植えてみたら、果たしてあまりの苦さに
イノシシに食べられないですむか試してみたいところです。
リンドウの寄せ植え全景
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